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●「プロレスラーの表情」について、アブドーラ・ザ・ブッチャーとバッドラック・ファレを比較しても仕方はないけれど、してみた。 [「言葉」による革命]

●「プロレスラーの表情」について、アブドーラ・ザ・ブッチャーとバッドラック・ファレを比較しても仕方はないけれど、してみた。

末尾ルコ「プロレスの話題で、知性と感性を鍛えるレッスン」

現在日本のマットで活躍している「でかい」外国人プロレスラーとして真っ先に名が挙がるのはバッドラック・ファレだろう。
しかし「でかい」と言っても、公称で193cm、156kgだから、「めちゃめちゃでかい」わけではないが、まあこのくらいであれば、昭和の日本マットで活躍した外国人プロレスラーと遜色はない。
ところが残念ながら、バッドラック・ファレから大きな魅力を感じたことはまったくないのである。
どうしてだろうか。
答えはさほど難しくはない。
バッドラック・ファレはなにせ動きが鈍く、身体や動きにも柔軟性がまったく感じられない。
そして極めて大きな弱点だと思うのだが、リングに立った時、身体全体から観客を惹き付ける表情が湧き出てこないのである。

「身体全体から湧き出てくる表情」

「表情」と言うと、舌を出したり、顔面を歪めたり、敢えて滑稽な顔になってみたりと、そういうのも確かにプロレスラーにとって大切な仕事なのだが、それ以前に、リングに立った瞬間からその姿に観客が酔ってしまうような特別な表情を一流レスラーたちは持っていたのである。
現在はオーロラヴィジョンなどでレスラーたちの細かな技や表情まで試合中に大きく映し出されるが、かつてそんな便利なものはなく、レスラーたちは自分の身体一つで、2階席、3階席の最後列に座っている観客にまで「ワクワクドキドキ」を届けねばならなかったのである。
そうした「表情」が抜群だったレスラーの一人がアブドーラ・ザ・ブッチャーで、ブッチャーはゴング前の急襲も得意にしていたけれど、実は派手な動きはせずとも、リングに登場しただけで観客が息を呑んで凝視したくなる「表情」を発散していたのである。
その上、巨体なのに「ここぞ」という瞬間の動きが速かったし、リング上の位置の取り方やポージングも見事なものだった。

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いっぷく

バッドラック・ファレというレスラーはTNTを一回り大きく、そして動きを鈍くした感じですね。
Youtubeの動画を見ると、相手がやられてあげているように見えてしまいます。
この違いが決定的ですよね。本当にやられている(ように見える)か、やられてあげているようにしか見えないいかの違い。
抱え上げて、マットにたたきつけるのも、かつての四天王プロレスのような投げっぱなしジャーマンの緊張感や悲壮感はないですね。これでは、いくら勝っても、このレスラーにワクワク感がないですね。

昭和プロレスの話題になったシーン、たとえば「お前平田だろ」とか「チケットありますか」とか、最近は昔のレスラーが興行でそれを言ってウケていると宝島の本で読みましたが、えーなんだそれと思いましたけど、今のプロレスがつまらないと、リバイバルでもいいや、と思ってしまうのかもしれませんね。だから藤波とかまだやめないんですね。

ブッチャーは前かがみで目をパチクリしながら相手を睨んでいるのも絵になりましたし、四つん這いになって、ストンビングされて、時々奇声を発しながら血がダラダラ出ているときも、「さて、いつ反撃するか」と楽しみでしたね。
そして一瞬のすきを突いて地獄突き、相手が倒れたと思ったらもうロープに飛んでエルボーと、見事な展開でした。
試合が終わると、スポンサー筋の宴会にも嫌な顔ひとつせず出席して、「シャチョー」と相手をおだてて盛り上げたそうですが、猪木・新間コンビはもうちょっとうまく使えなかったのかなという気もします。

スーパーデストロイヤーとミスター高橋の対談で、ブッチャーは今、2本の杖を使って歩いていると話していましたが、流血で肝炎が移ったと訴えられて、これまでの財産もみんな取られてしまって、大変ですね。
もう日本のリングで、プロレスはしなくても、温かく迎えられるような催しは来ないのでしょうか。ドリー・ファンク・ジュニアが「養老院プロレス」なんて言われていますが、やっぱりプロレスラーは、どんなに衰えてもプロレスをしてこそ価値があると思っているのかもしれませんね。
by いっぷく (2017-08-14 00:39) 

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