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「ブレイク詩集」を見つけて読んだ。「地獄の格言」 その3 「卑しい人」が避けるには? [ルコ的読書]

常に心に思うことを進んで語れば、卑しい人はあなたを避けるだろう。

           (「ブレイク詩集」松島正一編 岩波文庫)


詩のフレーズの解釈など「読み手」に任せておけばいいのだけれど、だからと言って「解釈放棄」というわけにもいかない。
時に「こんなことまで書かなくても」という無粋な解釈を見かけることがあるにしても。
さて上のブレイクのフレーズ。
いくらでも素晴らしいフレーズを持ったブレイクの詩の中で最近この部分が心に残ったのは、「卑しい人」に近づかれて人生を台無しにされる人を少なからず見かけたからだろう。
「卑しい人」が「避ける」ような人間になるべきだ。
では「常に心に思うこと」とは?

何を「心に思」えば「卑しい人」が避けるのでしょうか?


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「ブレイク詩集」を見つけて読んだ。「地獄の格言」 その1 [ルコ的読書]

ブレイクを読むのも久しぶりだなあ。

「地獄の格言」は素晴らしいフレーズで満ちていますね。
朝、次のフレーズが特に印象的でした。

常に心に思うことを進んで語れば、卑しい人はあなたを避けるだろう。

           (「ブレイク詩集」松島正一編 岩波文庫)

どうお感じになりますか?
このフレーズに関しては、後日また取り上げますね。

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アンドレ・マルロー 「希望」と「ラザロ」 [ルコ的読書]

ここへ来てアンドレ・マルローの伝記を読みたくなった。普通の日本人には想像もつかないようなとてつもない生涯を送ったアンドレ・マルローってカッコいいなんてもんじゃない。「カッコいい」と言っても「あのイケメンカッコいい~」の「カッコいい」とは最早対極。「カッコいい」と大地へ書いて縦横無尽に掘りまくるわけだ。掘る、彫る、彫る、掘る!死ぬほどやる。「死ぬほどやるぞ~」なんて言葉だけじゃなく、死ぬほど大地を縦横無尽、融通無碍に掘る、彫る、彫る、掘る!
そこまでやってもアンドレ・マルローの「カッコよさ」は出てこないわなあ。インドシナ、スペイン内戦、ジャングル、反ファシズム、植民地。ド・ゴール、レジスタンス、「奇妙奇態王国」、「征服者」「王道」
「希望」
「希望」
「希望」
「希望」
「希望」

「ラザロ」

ラザロは本当に蘇ったの?

タグ:読書 アート
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「コクトー詩集」、そしてユイスマンス! [ルコ的読書]

最近よく読んでいるのは新潮文庫「コクトー詩集」(堀口大學訳)であって、何度も書いているけれど、わたしは常に10冊以上の本を並行して読んでいて、それが「いい読書法」だと主張する気はないけれど、昔からの習慣だからもう慣れているわけなのだが、その10冊の中には何度も読んでいる本も含まれていて、「コクトー詩集」はそんな1冊なわけだ。コクトーの詩はご存じの通り「軽さ」に妙があって、しかも長くないものが多いけれど、当然のことながら使われている言葉や表現はギリギリまで研ぎ澄まされていて、一気に「彼方」へ連れて行ってくれるのが快感だと思うけれど、「彼方」と言えばユイスマンスのあまりにも有名な「彼方」を思い出したわけだが、今のような時代だからこそまたユイスマンスなどを紐解きたいななどとふと考えたのだけれど、「彼方」「さかしま」というユイスマンス二大著書もさることながら、実はわたしは「ルルドの群衆」という著作が好きなのである。

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柔らかに怒りを表現 「作家は編集者と寝るべきか」内田春菊 草思社 [ルコ的読書]

同じマンガ家でも倉田真由美は好きではない。マンガがおもしろくない。NHK経営委員会委員に納まるという生き方のスタンスも好きではない。結局「〈だめんず〉と恋愛する自分はいい女よ」と言動の端々から漂わせる雰囲気も好きではない。
西原理恵子はかつて好きだった。今でも嫌いではないが、一時期から彼女の主流となった「ペーソスもの」には興味が持てない。
で、内田春菊が好きかと言うと、特にそんなことはないのだが、この本、「作家は編集者と寝るべきか」(草思社)はなかなかおもしろかった。
まあ少し読み応えという点では今ひとつだけれど、淡々とした平易な文章で、なかなかのへヴィーな内容を語ってくれている。
周囲を取り巻く理不尽に対するふつふつとした怒りを飄々と語っているのがいい。
おもしろかったのが「ソフィーの世界」のヨースタイン・ゴルデルを「ロリコン」と決めつけているくだり。
実はわたしもあの本の内容には大いに不満があったのだ。
ところで本のタイトル「作家は編集者と寝るべきか」というのは刺激的だが、特にこの件について深く突っ込んだ内容ではない。
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難解な文章への対処法 2 [ルコ的読書]

これは先だって取り上げた文書の話題から一般論へ移ったものである。

「難解な文章」。
人はそのようなものに出会ったとき、どのような態度をとればいいのか。
まず一般的な社会生活を送っている人であればスル―すればいい。
難解な文章を理解できないことで社会生活に困ることはまずない。
逆に難解な文章を理解できるからといって、実生活に役立つことはまずない。
しかし実生活に役立たないからといって、「人生」に役立たないわけではないので、その点はおさえておきたい。
さて「難解な文章」と一口に言ってもレベルがある。
次回はそのレベルを簡単に分類してみよう。

タグ:読書 アート
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難解な文章への対処法 1 [ルコ的読書]

例えば次のような文章がある。

写真論は、過去の被写体とその時間の絶対的な単一性が、写真の中で永遠に存在し続けているかのような美的イメージ(「聖なる遺物」「静止した時間」「光の化石」等など)に溺れる悪癖を持っている。

この文章は美術評論家清水穣の月評第21回(「単一性」と「複数性」の往還  「美術手帳」2010年6月号より)の冒頭の文章だ。

誤解のないように書いておくが、わたしは別にこうした文章を嫌っているわけでもなければ、尊敬すべき美術評論家を批判しようなどとしているわけでもない。こうしたスタイルの文章を「美しいな」とため息をつきながら読むこともあるし、非常に刺激を与えられる場合も多い。しかしそれと同時に、「うふっ」と美苦笑したくなる衝動も抑えることはできない。人によっては生涯一度も関わることのないような文章だ。

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中島敦を読もう! 「名人伝」で夏に気合! [ルコ的読書]

さて知っている人は知っているだろうが、知らない人は知らないだろうから、中島敦について少しだけ触れておこう。
中島敦は1909年に生れ1942年に没している。彼の人生は満33歳で終わった。  
残した作品が数多いわけでなく、しかも短いものが多いのだけど、驚異的な集中力を持って創作された小説世界には今でも熱烈なファンが多い。
では「名人伝」、昨日の続きの部分だ。

毎日々々彼はぶら下がった虱を見詰める。初め、勿論それは一匹の虱に過ぎない。二三日たっても、依然として虱である。ところが十日余りを過ぎると、気のせいか、それがほんの少しながら大きく見えて来たように思われる。

  「名人伝」中島敦

実際にこんなトレーニングをしてこんな結果の結び付くかどうかは分からないが、「人間の可能性」と「鍛錬・努力」などということについて考えさせられる内容だ。
うん、気合が入る!
オス!


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中島敦「名人伝」で夏に喝! [ルコ的読書]

夏真っ盛りである。
暑いのである。
暑いときには気合を入れねば乗りきれない・・こともあるのである。
気合を入れるために中島敦の文章を2回に渡り紹介するのである。
「名人伝」という作品からである。
弓の名人となることを志す記昌の物語である。
まずは次の部分である。


記昌は再び家に戻り、肌着の縫目から虱(しらみ)を一匹探し出して、これを己が髪の毛を以て繋いだ。そうして、それを南向きの窓に懸け、終日睨み暮らすことにした。

  「名人伝」中島敦  

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宮本武蔵に対する厳然たる視点   「宮本武蔵『五論書』の哲学」前田英樹 岩波書店 [ルコ的読書]

「宮本武蔵『五論書』の哲学」(前田英樹著 岩波書店)は宮本武蔵を描いた本としては非常にユニークで読み応えがあり、それだけに難物でもあると言った内容となっている。
著者の前田英樹は立教大学教授(2003年時点)。フランス文学・思想を専攻していて、「新陰流・武術探究会」主宰者でもある。
「宮本武蔵『五論書』の哲学」はかなり深く多岐にわたる内容で、ここで網羅的に紹介することは不可能だ。
だからわたしなりの視点で特に注目をひかれた箇所を素材としてわたしなりに展開させてみたい。その意味で、「展開」が著者の思想的と一致するかどうかはまた別の話となる。
まずは次の部分を読んでいただきたい。


いわゆる合理的であることなどは、戦国時代を生き抜いた兵法者にとっては論の手前です。誰もが、勝負の馬鹿げた運で死にたくはない。では、どうするのか、何を知り、何に熟達することが、この偶然の底なしの闇に勝つことなのか。武蔵は戦国武将が強いられたこの激烈な課題を、戦国期が収束した時代において、まさにひとつの思想問題として決着させようとした人間だとも言える。

「宮本武蔵『五論書』の哲学」前田英樹 岩波書店

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